ヴェストワンカップ【WEST ONE CUP】西日本最大級メジャー麻雀大会 ベストワンカップ

(ヴェストワンカップ/ベストワンカップ)

第8回WESTONECUP自戦記【田嶋 翔太】

本戦1日目 141141
本戦2日目 211322
準決勝 431121
決勝 11134

トップ12回、2着4回、3着3回、4着4回 平均着順1.96
4回の4着は優勝者にしては多いのだろう。和了に向かってよく押したWestOneCupだったと成績を見ても思う。

優勝までの道のりで一番敗退を覚悟したのが準決勝2半荘目の3着だ。
東場で5万点まで稼ぎながら南場で点数をバラ撒いての3着。初戦4着でトップが欲しいという思いから、親を蹴るために攻めすぎた1本であり、最も反省の多い半荘である。
役なし両面で10巡目に先制リーチを放ち、ツモ番なしリーチを打たれ、一発で掴んだ6pは今後も何度か思い出すだろう。

しかし、決勝の舞台で優勝までたどり着けたのも、自分の読みやポイント状況に応じてしっかりと攻め込むという姿勢が大きな要因だった。
ここからは、決勝で自身にとって会心だった局を取り上げたいと思う。

  

■2回戦 南3局親番 4巡目
以下の画像の状況から読みを信じて打った1局。関連牌としては、1pが1枚、2pが1枚、索子は6sと9sが1枚ずつ見えている状況である。2-5p引きでタンピンが見える手だが、以下理由により2pを切った。
 ・見えている枚数は2-5pと1-4pでは同数だが、下家が2巡目に2p切り、上家が3巡目に1p切りと、特に1pはかなり山にいそう
 ・4-7mが入れば1-4-7s待ちでリーチを打つつもりだったため入り目のうち大半がタンピンにならない
これがバッチリとハマり、次巡の1p引きとその後のツモ和了につながった。

 

■2回戦 南3局親番1本場 9巡目
会心の局が続く。初戦2着でこの半荘も2着に付ける上家の中村プロからリーチが入ったところから。追っかけの愚形という状況であるが、以下の場況を信じてここから間6p待ちのリーチを打った。
 ・自身から4p,5pがそれぞれ3枚見えであり、下家と対面の5pの早さと鳴きから6pは持っていなさそう
 ・上家は順子手の場合は1枚以上組み込まれている可能性が高そうだが、変則手の可能性も高い捨て牌であり、その場合は使われていない可能性が十分にある
 ・初戦2着だった中村プロの和了は優先的に潰した方が自分にとって得であることが多い
これがハマって中村プロから3900(+300)の直撃に成功し、2回戦のトップを決定づけることができた。5巡目の下家の5p切り→上家の8p切りの瞬間、自身の4pが暗刻になる前にその思考を出来ていたことが会心の感覚であった。


 

 
■3回戦 南4局南家 5巡目
自身2着目ではあるものの、この半荘トップ目でトータル2着の中村プロがトップ目に立っている以下の場面から。打点十分の1向聴ではあるが、ここから2向聴戻しとなる1pを切った。
 ・間4m、1pと8pのシャンポンという受け入れが弱いこと
 ・テンパイ料で変わる可能性をリーチを打って消したくなかったこと
これらの理由から鳴いて和了を取りに行けるタンヤオへ移行した。狙い通り喰いタンで出和了してこの半荘もトップを取ることが出来た。


 

■3回戦 南4局南家 5巡目
トータル2着目の上家親番中村プロからリーチが入った場面。その宣言牌である4pをチーして、和了を阻止しにいった。
・この半荘のテーマはトータル2着目である中村プロに2着順上に行かれることを阻止することであり、中村プロの和了は少々危険を負ってでも阻止する方が効果的であること
・切り出すことになる南や白は安全度が高いうえに2mも現物となっており、和了が現実的に見込めること
中村プロに加点させずにこの親を流すというテーマに沿って、中村プロに将来危険になりそうな8pの先切りも含めて全力で流しに行き無事成功。第8回WestOneCup全体を通して、この局が最も自分らしく良さを出せた局だと感じている。

上に挙げたように、全体を通して自分の読みと押しがうまくハマったという感覚が強い。もちろん良いところだけではなく反省すべき点もあったし、それらを見返してこれからも上達していきたいと思う。
ただ、今回のWestOneCupで出せたような自分らしさである読みや状況を踏まえて攻め込んでいく勇気の麻雀は、今後も続けていきたい。そのうえでまた、何かタイトルを手にすることが出来れば素晴らしいことだと思う。

第8期 ヴェストワン 田嶋翔太

WEST ONE CUP