今回、ヴェストワンカップには初参加でしたが、幸運にも決勝卓に残ることができました。
これにあたって自戦記を書く機会をいただきましたので、いろいろと書き連ねていこうと思います。
ネット麻雀を打つことが多く、OutLineはそのときのハンドルネームです。
競技麻雀の大会への参加は、四象戦という雀魂の大会の優勝で發王戦、天鳳の鳳凰卓予選突破で日本オープンの出場権を得たのがきっかけです。いずれも今年の参加で初日敗退でした。
ヴェストワンカップに関しては、調べた時点では予選枠がほとんどなかったのですが、イーソー難波店の予選に参加し、突破することができました。
一発で予選突破できて運がいいと思っていましたが、その運のまま決勝卓まで勝ち進むことができました。結果は2位でした。
個人的な話をすると、プロ棋戦を目標に将棋をやっていた時期があったので、競技は違えどプロアマ混合の大会に出場してここまで勝ち進めたのは感慨深いです。
将棋の方はプロ棋戦まであと1勝というところで敗れて気持ちが切れたことをきっかけに、フェードアウトしてしまいました。麻雀についても気持ちが揺らいでいた時期ではありましたが、今大会でこのような結果を残せたことは、悔しさもありますが大きな励みにもなりました。
また、プロ棋士を目指していた時期に、その存在意義について考えることがありました。今は「対局を見ている人のため」という考えに至っています。個人的な考えではありますが、麻雀についても似たような部分があるように思います。
今回、私はアマチュアとしての出場でしたが、多くの注目選手がいる中で、結果として決勝卓につくことになりました。配信対局として残る以上、恥ずかしくない打牌を残したかったという気持ちはあります。もっとも、振り返ってみると、納得できる場面もあれば、力不足を感じる場面も多くありました。
それでも、このような舞台で打つことができたのは、自分にとって大きな経験になりました。
ここからは長くなりますが、当時の思考をたどりながら対局を振り返りたいと思います。
<1回戦>
山本さんに大きく点数を稼がれて迎えた南場の親番。
まずは2着を取れるかという局面。

対々和もあり得る竹内さんの仕掛けに対してソウズを打ち切れないかと思ったが、マンズを鳴いて強気に清一色に向かうべきだったように思う。
着順に気を取られて放銃を恐れすぎている。
弱気な選択で結果的に3着となり、芳しくない出だしとなる。
<2回戦>
親での弱気な選択を反省していたところに東発の親番。

チーを我慢して気合で門前聴牌までこぎつけるも、1回戦トップの山本さんに満貫をツモられてしまい、気合だけを見せた結果に。
以降なかなか加点できずに苦しい展開で迎えたオーラス。

山本さんに連続トップを取られるのは防ぎたいが、2着目との差は3700点。
山本さんの河に3pが落ちていることもあり、高め三色にしてダマテンにする選択肢もあるかと思っていたところに、この聴牌。
しばらく考えたが、前述の聴牌に取れたとしても安目ツモなどは許容できずに結局リーチしそう。それならばということでリーチを敢行。
山本さんは一発目に少考してリーチ発声。河を見るとターツ選択をしていて確かに速度感はあると思っていたところに放たれた牌は1s。裏ドラも乗って8000点の直撃、望外の結果となった。
ただ、苦しいポイント差であることには変わりない。
<3回戦>
東発にいきなり満貫放銃するも、あがりに恵まれてトップを取ることができた。
優勝へ望みをつなぐ。
<4回戦>
山本さんより上の着順で終えるというのを最低限の目標に設定していたが、結果的に選択が裏目の連続になってしまい、一番悔いの残る半荘だったように思う。
まず南場の親番。

打点のタネとして残したドラを抱えた状態で仲江さんからのリーチを受け、チーして聴牌を取るかという局面。
山本さんの下に潜ることは許されないと判断して我慢を選択した。

弱気な選択は、裏3の跳満親被りで最悪の結果に。

次局、リーチと仕掛けで全員が参加している中で暗槓するかどうか。
8pがポンされていて、仲江さんの河の2p後の3pでドラの5pが縦で入っていそうで、自分の待ちが相当弱いと判断して暗槓せずを選択。
実際には58pは3枚いたようで、ビハインドしている状態なので気合で暗槓もあったように思う。
勝負を後回しにしてしまう悪癖が、ここ一番で何度も出てしまう。
迎えたオーラス。

山本さんに捲られるわけにはいかないので、気合の1000点仕掛け。

道中で7sポン打2pとした。
2pは親の現物だが、自分の河が弱すぎて手牌構成の候補を少なくしたいということでこの選択。上家の竹内さんからすぐに3pをアシストされたとしても、がむしゃらに裸単騎まで鳴くつもりはなかったというのも理由の一つだが、この思考はよくなかったかもしれない。
なんとか片上がり69pの聴牌を入れるも……

同順フリテンであがれずに1本場へ
満貫ツモで同点2着になるが……

配牌で満貫が見えない。役牌かドラを引いてくることを期待して打東を選択したが、山本さんにポンが入る。

ドラをさらして仕掛けを入れた竹内さんにも打てないので、降り切れる保証はないが苦渋の降りを選択。
山本さんにツモられて2本場へ。

山本さんとの差は4000点未満だが、聴牌すら厳しい配牌。
国士無双になってくれればいいが、2巡目に9mを引いてきて以降は大して進まず。

二軒リーチが入っている状況で残りツモ数と向聴数から自分が聴牌できない状況で長考に沈む。
次の半荘で山本さんに加えて竹内さんも捲る必要があり、竹内さんの着順を落とすために仲江さんに対して差し込みを試みるかというのが主な思考内容である。
山本さんを捲るためには、親番で爆発するなどして点数を大きく稼ぐ必要があり、これが実現しているならば、現状のポイント差でも竹内さんとの逆転条件も満たしやすいかと判断して、差し込みを断念。
結局このままの着順で終了、優勝はかなり厳しい状況に。
<5回戦>
東場の親番。

なんやこれ……
親番ということでメンツ手に向かったが、有効牌を何も引かずに怒りの形テン発進。
二段目の捨て牌は9s1s西で、よく見ると河と合わせて1m待ちの国士無双を聴牌していて悲しい。

竹内さんからリーチを受けるも、聴牌を取り切って望みをつなぐ。
そして開けられた配牌。

流れなんてものはなかった。

ただ、前局とは違い有効牌は引いている。
ここから気合の5m切りも、仲江さんから竹内さんへの横移動で局は終了し、またも気合だけを見せた結果となった。
この親落ちで気持ちの整理をしていたのは否めない。
将棋では、負けを認めるときに「負けました」と発声する必要があり、声にするために気持ちの整理をすることがある。その癖が抜けていなかった感がある。
気が付くと南場の親番で点数を稼ぎ、迎えた3本場。

解説で触れられていたが、9pの選択を取れていればどうだったか。
一向聴時に9pの発想はあったが、ここでは候補に入っていなかった。
本譜は一向聴時に7pが一枚切れていることもあり、4pを残しながら打8pの選択とした。

なんとか聴牌するも、結果的にあらゆるあがり逃しをしてしまう。
次局親番が流れて事実上のゲームセット。
振り返ると、ある程度力は出し切れたと思いますが、悔いの残る弱気な選択も多かったように思います。全体的には力不足であった感は否めません。
またこのような大きな舞台に立つ機会に恵まれたときに、少しでも後悔を減らせるよう、雀力を上げていければと思います。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。大会を運営してくださった皆様、対局してくださった皆様にも、この場を借りて御礼申し上げます。