第6回ヴェストワンカップ決勝。
今年度にタイトル戦決勝に進むのは3度目。何としても勝ちたい。
思えば發王位を戴冠してから4年。
RTDやMリーグも経て、自分の中で強くなった自負もあるし、どうしても勝ちたいと臨んだ試合でした。
相手は最高位戦小山さん、RMU内田さん、そして自団体の雀王の矢島さん。
特に矢島さんは僕が入会してからお世話になり、今は自分が目指す頂点の雀王。この人を超えてチャンピオンになりたい気持ちはより強かった。
一回戦、 65000点の大トップ。これはいけるか…?!
それからは2.2.2着
しかし、1回戦4着の小山さんに3連勝され、差はわずか33.3p。
追い詰められる。
そして迎えた最終戦。
トータルポイントはリードしてる方が有利なのは間違いないのだが、僕は気弱でリードしてる時の方がとてもメンタル的にやられる。怖い。早く終わってくれ。
そんな気持ちの方が強く、何なら気持ち的には既に負けてるかもしれない。
2着に入りさえすればかなり有利。
迎えた東3局2本場
小山さんの親番。
小山29800
松本33400
矢島31900
内田24900
小山さんの立直が飛んでくる。
自分の牌姿は
ドラ2s
一二三四①②③⑤⑤⑤⑥34
1発で持ってくる1s。
安全牌は3sのみ。
自分の手はいけそうだし、何より小山さんの親を蹴ることは優勝にグッと近づく。
何より7巡目リーチ。降り切れない。長い、長いにも程がある。
覚悟して打った1sに無情にもロンの声。7700は8300。
今だから言えるが、この時少し折れていた。
ここまでずっとトータルトップを明け渡さずに、リードを重ねていて遂に捲られた。
ただまだ東場。折れかけた心に鞭を打つように気持ちだけ切れないように前を向いた。
その後は一心不乱に牌を握り、アガリ続けた。なんとかトータル再逆転に成功。
南3局の小山さんの親が流れ、最後の自分の親番。
3倍満以上をツモられなければ優勝。
オーラス3倍満条件?
そんな漫画みたいな展開があるわけない、優勝だ!!
と、思えるわけがない。
ただ麻雀牌を18枚河に並べるだけなのに。
長い、長いにも程がある。
毎巡、ツモられるかもしれない恐怖と闘いながら、世界で1番長い18巡。
流局。優勝!!!
嬉しいとかよりもホッとする気持ちがとても強かった。
この文を書いている今でも実感はないけど、目の前にあるトロフィーを見て、ふと我に帰る。
このご時世にたくさんの麻雀ファン、プロが集まってこんなにも大きな大会が出来たのは、運営陣の皆様、参加者の皆様、そして実況解説の皆様のおかげです。
そして応援していただいた皆様本当にありがとうございました!!
本当に本当に嬉しいです!
来年はチャンピオンとして!連覇目指して頑張ります!ありがとうございました!
松本吉弘